オセロー(右)とデズデモーナ(左)。決定的な証拠、ハンカチを付きつけられる。 |
◆オセロー◆
※愛と憎しみは背中合わせ!?深く愛したがゆえに嫉妬の心がオセローを狂わす、ハンカチの悲劇。
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「愚かではあるが、(妻を)あまりにも深く愛した」(5幕2場)ため、表面的には忠実な部下イアーゴーの計略にはまった男の悲劇。人間の弱点を巧妙につかれ、自分の妻がどんどんと信じられなくなっていくオセロー。嫉妬や猜疑心が自分の妻さえも殺してしまうというような恐ろしいものだという教訓か? | デズデモーナの侍女エミリアの台詞(3幕4場)、「でも嫉妬深い人はそれでは満足しないでしょう、理由があるから嫉妬するのではなく、嫉妬深いから嫉妬するんですもの。嫉妬というものは、自ら孕んで自ら生まれる化け物です。」というのが“嫉妬”の本質か???
四大悲劇のひとつで、『ハムレット』の後、『リア王』の前に書かれたという、いわばシェイクスピアのもっとも脂の乗り切った頃の作品。同じ悲劇でも亡霊や魔女、道化などは登場しない、きわめて現実的な物語。 ムーア人とはアフリカ北西部に住むイスラム教徒でアラビア語を話す。8世紀にイベリア半島を侵略したベルベル人とアラブ人の混合民族。
・主な登場人物 | ヴェニスの公爵 ブラバンショー=元老院議員、デズデモーナの父 オセロー=ヴェニス公国に仕える高貴な家柄のムーア人 キャシオー=オセローの副官 イアーゴー=オセローの旗手 ロダリーゴー=ヴェニスの紳士 デズデモーナ=ブラバンショーの娘、オセローの妻 エミリア=イアーゴーの妻 ◎場面=第1幕 ヴェニス 第2〜5幕 キプロス島 |