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◆夏の夜の夢◆
※妖精達と人間達がアテネの森で繰り広げる一夜の恋の大騒動。
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二組のカップルがでてくるが、A子をB男とC夫が愛し、D美はC夫を追いかけるから複雑な関係に。そして、A子が愛しているのはB男で、親が結婚を勧めているのはC夫。若者達は森へ入り、恋愛ドタバタ劇となるが、パックのいたずらでそれはさらに混乱する。 | 若い恋人達のほかにも、婚約中のアテネの公爵とアマゾンの女王の人間の貴族達の世界、ケンカ真っ最中の妖精の王と女王の妖精達の世界、劇中劇をする職人達の人間の市民の世界と三つの世界が重なり合いながら、一夜の楽しい恋の大騒動の劇だ。 興味深いのは、職人達が劇中劇を練習するところ。当時の劇の作り方がこの劇を通して垣間見れる。 原題の"Midssumer"とは夏至祭の日(6月24日)のこと。ヨーロッパの古い民間信仰で、この夜妖精たちが現れ、薬草の効き目がよくなると言われていた。そして、若い男女が森へ出かけて幸福な結婚を祝ったりする、特別な一夜だったそう。この時期のロンドンはまだ日本の初夏くらいの涼しさで、「真夏」とはいえない。かつては『真夏の夜の夢』という邦題が多かったが、そのニュアンスから、今日では『夏の夜の夢』が定着した。 ♪パパパパーン〜で始まる『結婚行進曲』は、のちにメンデルスゾーンがこの戯曲のために書いた曲。
・主な登場人物 | シーシュース=アテネの公爵 イージアス=ハーミアの父 ライサンダー=ハーミアに恋する若者 ディミートリアス=ハーミアに恋する若者 クインス=大工 スナッグ=指物師 ボトム=機屋 ヒポリタ=アマゾンの女王、シーシュースの婚約者 ハーミア=イージアスの娘、ライサンダーに恋する乙女 ヘレナ=ディミートリアスに恋する乙女 オーベロン=妖精の王 タイテーニア=妖精の女王 パック、またはロビン・グッドフェロー ◎場面=アテネ、およびその近郊の森 |